第8章 瞬殺コンボデッキ 

 

1.デッキの基本構成


瞬殺コンボデッキというのは、カードとカードのつながりを考えて、それぞれの特性を最大に引き出し、対戦相手を一瞬のうちに倒すデッキだ。

そんなことできるんですか?

できる。リソース変換のときに変換前よりも変換後の方がリソース量が増えるようにしてやればだんだんと手持ちのリソースが増えていく。そのリソースを使って相手を瞬殺するわけだ。このサイクルを無限に繰り返すことができるコンボのことを無限コンボといって、ある種のリソースについてまさに無限の量を得ることができるようになる。

無限ですか!?

無限コンボは瞬殺コンボのリソースを生み出すための手段に過ぎない。もちろん、そこから相手を倒すための何かを使う事は確かだから、無限コンボ=瞬殺コンボとも言えるけどな。別に無限じゃなくても、相手をいきなり倒すことができれば瞬殺コンボといえるわけだ。

なるほど。

で、相手を倒すためのカードが1枚でできるならそれは明らかに強すぎるから、複数のカードを使う。だからコンビネーション(コンボ)といわれるわけだ。ま、当然だな。デッキの中身は当然ながらこれらのコンボの要素が大部分を占めることになる。

 

2.長所


瞬殺コンボデッキの長所は始めから相手が対応策を持っていない限り防ぎようがないということが有るな。

つまり防げないということですか?

防げないんじゃなくて、防ぎにくいということだな。この辺はバーンデッキに通じるものがある。対応策が無いときはそのまま瞬殺されるし、対応策をデッキに入れていてもそれを引かないままやられることもある。

それは・・・そうですね。

ということは対応策が無いと仮定すると、相手のデッキによって勝敗が左右されにくい安定したデッキといえるかもしれないな。全くのうそっぱちだが。

ウソなんですか。

対応策がないなら自分のコンボ完成に邁進すればいいだけの話だが、相手のデッキに対応策がある場合、かなり厳しくなる。相手のデッキに対応策が有るのか無いのかで勝敗がかなり左右されるな。

でも、瞬殺されちゃうなら気が抜けませんねぇ。

いつ死ぬかわからないということから、ブラフの要素がかなり重要になるな。もちろん、相手がインスタントで対応する準備があればの話だが。もしそうやってこっちの動きに対応するためにマナを残したりするなら、それこそ思うつぼだ。

 

3.対策


さて、いろいろ強力な長所の有る瞬殺コンボデッキだが、このデッキタイプには強烈な弱点がある。対策は、もちろんこの弱点をつくことにする。

弱点なんてあったんですか。

瞬殺コンボデッキはどういうものだったか、考えればすぐにわかることだよ。どういうものだった?

えーっと、複数のカードのつながりを引き出してそれで相手を一瞬のうちに倒すデッキ・・・で良いですか?

まぁ、いいだろう。つまり、瞬殺コンボデッキは必ず「複数のカード」が必要になる。複数枚のカードが結びつき合って、いつも以上の力を出すわけだ。ときにはコンボを構成しないと全く機能しないカードも使われたりする。そこで、そのコンボのうちのどれかを徹底的に破壊してやるんだ。

すると、コンボが成立しなくなるわけですね。

そういうこと。で、コンボを崩すためにもいろいろな方法があるが、とりあえず3つほど解説する。まず一つ目は、普通に「破壊」することだ。場に出てきたコンボ用材を何とかして除去する。クリーチャーは<ショック>や<恐怖>などで直接たおしたり、<送還>なんかで手札に戻す。エンチャントやアーティファクトは<解呪>で破壊したり、<ブーメラン>でこれも手札に戻したりしてやる。これだけで場に出たものを使うコンボは防げる。

でも、場に出ないものはどうするんですか?

良く聞いた。そこで、つぎの方法が有る。対策の2つ目は『手札を捨てさせる』ということだ。キーになる複数のカードがそろうまで手札の中にためておこうとするのは瞬殺コンボデッキの常だ。下手に場に出して破壊されたりしたら大変だからな。そこで、手札にあるうちに捨てさせてしまう訳だ。

なるほど。そうするとコンボができなくなりますね。でも、次のターンに同じカードを引かれるかもしれないですよ?

そこで最後の手段がある。対策その3は『打ち消す』ことだ。瞬殺コンボデッキに限らず、コンボというものは複数のカードが効果を高め合っている。だから、そのうちの1つを打ち消してやるわけだ。コンボならたいていは良く効くが、瞬殺コンボデッキの場合、キーとなるカードが打ち消されたりするとかなり致命的な結果になる。コンボデッキの天敵は『手札破壊』と『カウンターデッキ』というわけだな。

・・・ということは、手札破壊のできる黒と、打ち消しのできる青しか対抗できないことになりませんか?

とりあえず、コンボの用材はエンチャントとアーティファクトが多いから、<解呪>を持っている白も対抗できるが、かなりの場合で他の色で完全に対抗しようとするのは難しいだろうな。

やっぱりそうですか。

そこで、最終手段がある。やられる前にやる。これだ。瞬殺コンボデッキは複数枚のカードのコンビネーションで相手を倒そうとしているから、防御するためのカードの枚数が少ない。それに、コンボ用材がなかなかそろわないこともある。その間に有無を言わさずに殴り倒すのだ。

それって・・・対策なんですか?

これは瞬殺コンボだけじゃなくて、他のデッキ相手にしても言えるからな。スピードを上げることは、重要というか、必須というか、もはや当たり前のことだ。それをさらに高速化させろということだよ。なぁに、殴り勝てなければ相手に瞬殺されるだけだ。

そんなの、相手のこと考えて無いじゃないですか。

コンボデッキとやるときは相手のことを構っていられないんだよ。いち早く自分のやりたいことをやって相手を圧倒するしかないんだ。瞬殺コンボデッキの方もそれはわかっているから、最近ではスピードアップがかなり進んでいて、ちょっとでももたつくとすぐにやられてしまう。ときどき自分がいつ死んだのかわからないくらいだもんなぁ。

なんだかなぁ・・・

 

4.改善


瞬殺コンボデッキの弱点が分かったから、今度はその弱点について改善点を考えてみる。弱点は何だった?

えーっと、コンボがそろわないと何もできないとか?

それは言って無いんだが・・・まぁ、その通りでもあるからそこから説明するか。コンボデッキは複数のカードの相互作用で威力を発揮する。だから、コンボ用材を入手しやすい仕掛けを作る。方法にはいろいろ有るが、何か思いつくか?

とりあえず、コンボ用のカードをそろえるなら、ドローを操作してやれば良いんじゃないですか?

うむ、模範的な解答だが、一応良しとしよう。ドローを操作して手札の必要ないカード、つまり、コンボ用以外のカードと、コンボ用のカードを入れ替えたりするんだな。たくさんドローするとそれだけ必要とするカードが引ける可能性が高くなるから、この方法は結構効果がある。他に何か無いか?

他にですか? ドロー操作以外で何かありますかねぇ。

手札交換以外で、目的のカードを入手する方法として、直接目的のカードを手に入れるカードを使うという方法がある。まぁ、これも言ってしまえばドロー操作の1つだけどな。<教示者>というカードがそれだ。

そんなカードあるなら問題解決じゃないですか。

まぁな。かなり助けになってくれることは確かだ。たとえばコンボを構成するカードにAとBがあって、現在の手札にAと<教示者>が有れば、<教示者>でBのカードを持ってくれば良いわけだ。これは逆のパターンでも可能だ。つまり、有る意味ジョーカー的な働きをする。

いいですねぇ、そのカード。ボクも欲しいです。

ま、いろいろと弱点も有るんだけどな。その部分の解説は省く。もし知りたかったら『ぎゃざ』という本に中村聡氏の定食屋シリーズがあるから、そこに書いてあるのを読むと良いだろう。(注:定食屋シリーズは2000年の8月号で終わってます。)で、ほかに弱点は無かったか?

具体的に『手札破壊』と『カウンターデッキ』に弱いということですか?

そうそう。最初はそっちが出てくると思ったんだけどな。まぁ、順番は都合良かったからこっちとしては有り難い。つまり、いちど入手したコンボ用材をなんとかして場に出したり、打ち消されずに済ませたいわけだ。

そうですね。

方法はいろいろあるが、とりあえず、対カウンターデッキはかなりつらいので序盤に瞬殺できないと無理だな。これは諦めるしかないかもなぁ(笑)

そんな・・・何とかならないんですか?

瞬殺コンボデッキは複数のカードのうちのどれかを封じたら他のカードも同時に封じられる事が多くて、カードアドバンテージも取られやすいから、かなり難しいな。とりあえず相手のカウンターを無意味にするカードとか有るから、それを教示者で引っ張って来て先にそれを打ち消させてマナを無くさせて次に自分の本命を出し、そのまま瞬殺・・・とか。ま、無理だろうなぁ。

何ともならない・・・と。(メモメモ)

で、手札破壊もカウンターも、やられると自分の手札から墓地にカードが行くことになる。だったら墓地からそのカードを持ってくるカードを使うと良い。墓地にあるどんなカードでも持ってこれるカードならベスト。<教示者>はライブラリーから好きなものを持ってこれるジョーカーだったが、今回のは墓地から好きなカードを持ってこれるジョーカーというわけだな。

そうすると同じカードが何枚も有ると言うことになるわけですね?

そういうことだな。ま、最初に墓地に有ることを前提としたカードを使うと言うことは打ち消されたり破壊されたりすることを考えているわけだから消極的かもしれないが、手札破壊に対しては結構よく効くぞ。