第7章 資源剥奪デッキ 

 

1.デッキの基本構成


資源剥奪デッキというのは、相手の資源つまりはリソースを徹底的に破壊するための呪文をデッキの中に多量に入れて相手のリソース変換を妨害することを目的としたデッキだ。たいていの場合、土地破壊と手札破壊の2つとなる。

そんなの破壊していて、勝てるんですか?

たとえば、土地を破壊するとしよう。相手の土地が常に2枚以下しかないとしたら、相手は3マナ以上のマナコストの呪文を使えなくなる。相手のデッキが2色以上で組まれていた場合、その片方の色マナを出す土地を徹底的に破壊してやれば片方の呪文はほとんど使えなくなる。そうやってデッキの中のカードのほとんどを使用不可にしてやるんだ。すると、次第にカードアドバンテージがとれてくる。

相手は何もできないんですか?

何もできないわけじゃないが、かなり動きが制限されることは確かだな。
もう一つ、手札を破壊する方法を考えてみよう。相手の手札が常に1枚までしか持っていられない状況で、こちらが出したパーマネントを除去するのにどうしても2枚以上のカードが必要だとする。そうすると、実質的にそいつには対抗する事はできないということになる。

そういうことになりますね。

それに、除去することが難しいカード──たとえばエンチャントやアーティファクトなどがそうだが、それを破壊するカードを捨ててやればしばらくの間それは破壊されることもなくなると言うことになる。もちろんクリーチャーを除去するカードを捨てても良いしな。

 

2.長所


土地破壊デッキの長所は、うまくいけばどんなデッキの動きも止められるという点だな。クリーチャー、アーティファクト、エンチャント、インスタント、ソーサリーと、呪文にはいろいろ種類が有って、デッキによってはどの種類かが入っていない事もあって、対策カードが無駄になることもあるけれど、土地の入っていないデッキは無いからな。

<黒蓮>と<水蓮の花びら>とアーティファクトのマナブーストカード組まれたデッキって言うのはどうですか?

そんなデッキとはやらないから気にするな。だいたい<黒蓮>なんていくらすると思ってるんだ。しかもその2種類入れても最初にマナが出せるカードがデッキに8枚しか入れられないぞ。そんなのできちんと動くデッキが出来るとは考えられないな。少なくても<トレイリアのアカデミー>を入れたMOMAにするとかじゃないと・・・

お師匠様、それ禁止カード・・・

ちなみにカード解説はしないから、自分で調べるように。
で、次の手札破壊の長所だが、自分のデッキの中のカードの耐久性を高めてくれるという点だ。相手の手札から自分の一番嫌なカードを捨ててやることで、自分のカードが生き残る可能性を高めるんだ。

可能性を高めるだけですか?

そうだ。相手の手札からカードを捨てさせてやっても次のターンで同じものを引くかもしれないからな。クリーチャー除去呪文を捨ててやればクリーチャーが、エンチャントやアーティファクトを破壊する呪文を捨ててやれば、エンチャントやアーティファクトが場に残る可能性が高くなる。

それじゃ不十分じゃないですか?

んー、そうでもない。考えようによっては手札破壊は能動的なカウンター呪文みたいに考えられるからな。相手が使ってこないと動けないカウンター呪文ではなく、自分から動いて相手の呪文を封じるんだ。

はぁ。

たとえば、相手のデッキにエンチャントの対策カードが4枚入っていて、自分のデッキにもエンチャントが4枚入っていたとしよう。そのときにエンチャント破壊のカードを1枚捨てることができれば、最終的に4枚のうち1枚だけは破壊されずに残ることになるだろう?それが相手に取って致命的なカードなら万全だ。

そんなにうまくいきますか?

うまくいかなかったら死有るのみだな。ちなみに手札破壊は相手の手札がわかるから、ブラフの要素を心配しなくて良いのもかなりの長所だ。

 

3.対策


とりあえず、土地破壊と手札破壊それぞれの弱点について考えてみる。とりあえず土地破壊だがどんな弱点があると思う?

えっと・・・わかりません。

とりあえず、土地破壊というのは3マナ以上のマナがかかる。つまり、自分が先攻でも相手に2マナくらいは許してしまうわけだ。この2マナで呪文が使えるようなデッキだと土地破壊の効果が薄い。つまり「ウィニーデッキ」とかだな。土地を破壊している間に取り返しの付かないレベルまでダメージをうけてしまう事がある。

そうですねぇ。

それと、土地以外のマナ源を持っているデッキもかなり具合が悪い。緑のマナ出しエルフやアーティファクトマナ源が出てくると、土地破壊だけではマナを抑えることができなくなる。

じゃ、それを破壊するカード入れればいいじゃないですか。

それは改善の方で紹介するよ。で、一度マナの量が安定してしまうと、土地破壊カードが全くの無駄カードになってしまうことになる。つまり、「相手の土地を破壊してマナを拘束し、相手のカードを使えなくしてカードアドバンテージを取る」という戦略が、一気に「破壊しても意味のない、土地を破棄するカードを手札に抱えてカードアドバンテージを失う」という、逆の立場まで追い込まれてしまうわけだな。

それは困りますねぇ。

というわけで、土地破壊の対策は、デッキの中のマナコストを低いものにするとか、土地以外のマナ供給カードを使うとか、デッキの中の土地カードを増やすとかが効果的だな。マナさえ抑えられなければ土地破壊デッキなど恐れるにたらず。

なんだかなぁ(笑)

で、次に手札破壊だが、どんな弱点があると思う?

さぁ・・・なんでしょう?

手札破壊は相手の手札から目的のカードを捨てさせることによって自分のカードの耐久性を相対的に高める事が目的だ。だが、その手札破壊も、相手に良い手札がなければ無意味だし、もっと極端に言うと手札を持っていなければ破壊する手札すら無いという状態になる。

手札無くていいんですか?

良いとか悪いとかはこの場合考えないことにする。で、もしも相手に手札がない状態で手札破壊カードを引いてしまったらどうだ?

無駄カードのドローですねぇ。

そういうこと。つまり、手札破壊デッキ相手には「全ての手札を使ってしまう」事が対策になる。全ての手札を使ってしまうとブラフも効かないが、とりあえず対策のうちの1つと言うことで、紹介した。

そんなんで良いんですか?

まぁ、大丈夫だろ。もう一つの対策は、全てのカードの価値を同じにするというものがある。どのカードを捨てられたとしても同じ価値だから、問題なしということだ。これは「ウィニーデッキ」のようなクリーチャーデッキに良く当てはまる。

それって、土地破壊でも言ってましたね。

そうだな。ということは「ウィニーデッキ」は有効な選択肢なのかもな。カウンターデッキ相手にも有効だし。で、最後に最高の対抗策を言おう。

なんでしょう?

「墓地に落ちたカードを有効利用するカードを使う」ということだ。墓地から直接場に出すカードが有れば手札破壊されても全く問題ない。<生ける屍><補充>などがその典型だな。憎々しい呪文だ。

お師匠様、手札破壊好きだから・・・

 

4.改善


さて、それぞれの弱点が分かったところでデッキを改善してみる。まずは土地破壊だ。弱点は何だった?

えーっと、「ウィニーデッキ」に弱いと言うことですか?

それは正確じゃないが、まぁ良いとしよう。つまり、土地破壊をしている間に殴り殺されてしまうといけないと言うわけだな。というわけで小型のクリーチャーを除去できるカードを加えてみる。中型のブロッカーや小型クリーチャーを封じるエンチャントやアーティファクト・・・まぁ、クリーチャーでもいいが、そういうものを場に出してやれば、相手の小型クリーチャーすらもが無駄カードになる。つまり、デッキの中のほとんどが無駄カードになるわけだな。こうなればもう勝ったも同然だ。

そうしてる間に土地出されませんか?

だから土地破壊デッキは普通、土地破壊することを優先させるな。で、他に弱点は?

土地以外のマナ源に弱いと言うことでしょうか。

そうそう。ということで、土地以外のマナ源はたいていは緑のマナ出しエルフとアーティファクトなので、これに対抗するカードも必要だな。特にアーティファクト破壊は必須かもしれん。マナアーティファクトじゃなくても結構危険な物も多いし、無駄にはならないだろう。

そうなんですか。(めもめも)

というわけで、小型クリーチャー排除のために<ショック>などのダメージ呪文や、アーティファクト破壊に<略奪>なんかがあると便利だな。<略奪>は土地破壊もできるからまさにベスト。

(めもめも)

で、つぎに手札破壊だが、弱点は何だった?

「ウィニーデッキ」に弱い・・・

まぁ、速攻には弱いかもな。ということで、速いデッキに負けないようにこっちにも小型クリーチャーを除去するカードを導入しよう。<放蕩魔術師>なんかいいかもしれん。

<放蕩魔術師>は青のカードじゃないですか。

良いんだよ。黒の手札破壊に青のカウンターを加えれば、相手の手札を確認して、どれをカウンターするべきか判断できるから、有効な組み合わせだと俺は思っている。で。他に弱点は?

相手に手札がないと手札破壊が無駄になると言うことです。

その通り。手札が破壊されると嫌だから、相手は急いでカードを出してくる。だったら一掃系のカードで一網打尽にしてやると結構気持ちいい。(笑)

その手がありましたか。

ほかにも、手札が少ないと痛い<拷問の車輪>は、常に相手の手札が有る状態にしてくれるのでいつまでも手札破壊カードが無駄にならないで済んでかなりいい感じ。もう一つ改善点というか、当たり前のことなんだが・・・

なんですか?

せっかく手札破壊しているんだから、相手に壊されにくいカードを使えということかな。エンチャントやアーティファクトは壊れにくいので有効な選択肢だ。それとさっきも言ったが、手札破壊をしても次にいきなり引かれる可能性もある。だから青の打ち消し呪文はかなり助けになるぞ。