第6章 クリーチャーデッキ 

 

1.クリーチャーデッキの基本構成


クリーチャーデッキというのは、デッキの中にクリーチャーを多数入れてクリーチャーによるアドバンテージを、攻撃によってライフアドバンテージに変換し、押し切る、攻撃型の構成になっている。タイプとしては「アクション理論」に属する。

クリーチャーで殴って勝つわけですね。

その通り。ただし、そのときの基本的な構成によってだいたい3つに分類できる。「ウィニー」「ステロイド」「大型クリーチャー高速召還」の3つだ。もっと言えば墓地からクリーチャーを持ってくる「リアニメイト」などもこのうちの1つかもしれないが、ここではさらりとふれる程度にする。

それぞれどういうものなんですか?

「ウィニー」は、相手が対応できる数以上の効率の良い小型クリーチャーをたくさん召還してそのまま押し切るタイプのデッキだ。たいていは白か黒か緑の単色で組まれる。攻撃の勢いをそがれないように相手のブロッカーを除去したり無効化したりする手段が数枚有った方がいいかもしれないな。白なら<平和な心>、黒なら<恐怖>、緑には直接除去するのが難しいから、<巨大化>あたりで補助してやるのか効果的だろう。
「大型クリーチャー高速召還」は、相手が対応できる以上の能力を持った大型のクリーチャーを高速で召還して相手の体制が整う前に蹂躙しようとするデッキだ。相手よりも大きなクリーチャーは相手のカード2枚分以上の効果があるからな。この場合、普通に土地を出しているだけでは高速化が図れないから、絶対にマナブースト手段が必要だ。緑の<エルフ>達や、黒の<暗黒の儀式>、アーティファクトのマナを生み出すカードなどが効果的だ。
「ステロイド」はこれらの中間的な構成といえるな。1ターンに1枚しか土地が置けないなら、毎ターンそのマナを使い切るようなクリーチャーを出して行こうとするデッキだ。1ターン目に1マナクリーチャー、2ターン目に2マナクリーチャー、3ターン目に3マナクリーチャーと展開するなら、数と質の両方をそろえることができる。たいていの場合、緑と赤の2色で組まれる。

なんだか、青が無いんですが。

青には効率の良い小型クリーチャーが少ないから、クリーチャーデッキを作るのは難しいんだ。青でクリーチャーデッキを組もうとすると、「大型クリーチャー高速召還」あたりが普通になるかもな。大型クリーチャーなら青にもいるからな。

 

(以下、追記:2000/11/02)

と思っていたら、最近は「フィッシュ」と呼ばれる青の小型クリーチャーデッキが出てきた。これは青のクリーチャーの、特にマーフォークという種族を「アトランティスの王」というカードで強化したり、小型の飛行クリーチャーで相手のライフを削るタイプのデッキだ。
また、青の飛行クリーチャーデッキとして「ブルースカイ」と言うデッキも登場している。どちらも、クリーチャーを展開し、逆転しようとする相手のカードを打ち消し呪文で打ち消して押し切るというものだ。

打ち消しなんですか・・・

サポートする役目が打ち消し呪文だから、最初の場の優位をとらないとダメだけどな。青は小型でも飛行を持つものが多いから、相手にダメージを与え続けることができるわけだ。最近は飛行を持つ小型クリーチャーは青にしかいないと言っていいしな。

クリーチャー出すと、打ち消し呪文を使うためのマナが無くなりませんか?

最近はマナ不要呪文(ピッチスペル)のおかげでマナを使い切っても打ち消し呪文が打てたりするから、いつまでも隙が無くクリーチャーを展開できるんだ。

なるほど。これで青もクリーチャーデッキがくめますね。

 

2.長所


クリーチャーデッキの長所はそのダメージ効率の良さにある。つまり、クリーチャーの本質的な強さに頼っているというわけだな。

クリーチャーってそんなに強いんですか?

強い。相手が何もしてこないならこれほど効率の良いダメージ源はない。たとえば、今は使えないが、赤マナ1つだけで3点のダメージを叩き出す<稲妻>というインスタント呪文がある。これはかなり強力なダメージ呪文だ。ところが、同じ赤マナ1つで召還できる1/1のクリーチャーが3回殴れば同じダメージ。4回以上はダメージを上回る。

そんなにそのクリーチャーが生き残れると思えませんが。

じゃぁ、もうちょっと比率を変えて考えてみるか。こっちも今は使えない呪文だが、赤1で使える3点のダメージを与える<火葬>というインスタント呪文がある。同じく赤1で召還できる2/2のクリーチャーが2回殴れば合計4点で、この時点でダメージ効率が上回る。

なんか、よくわかりません。

つまり、クリーチャーは一度召還したらそれ以後はマナもかからずにダメージを生み出すカードなんだ。しかも攻撃した回数が多ければそれだけ多くのダメージを生み出せるというわけさ。完璧なロックデッキやコンボデッキでもない限り、クリーチャーと言うダメージ源を用いるのはほとんどのデッキに共通する部分だ。

 

3.対策


説明したようにクリーチャーというのは、攻撃さえできれば、そして相手にダメージが通れば、これほど効率の良いダメージ源は無い。だから、クリーチャー対策は必須事項だ。

どうやるんですか?

クリーチャーデッキそれぞれについて弱点があるから、そこを突く。最初に共通していることを言うが、「クリーチャーを封じろ」

「倒せ」じゃないんですか?

「倒す」というのもいいが、クリーチャーデッキは際限なくクリーチャーが出てくることもあるからな。だから、クリーチャーの攻撃を押しとどめたり封じたりする方が効率は良い。つまり、相手の全てのクリーチャーカードを無駄カードにしてやる。・・・と、本当はそういいたいところだが、今回は「倒す」という方向で解説する。

封じる方も説明して欲しかったです。

紙面が余ったらな。
で、「ウィニー」だが、これは最初から大量の小型クリーチャーを召還して、ブロックしたり除去したりするのが間に合わないうちに押し切る事が目的だ。だから、1体くらいのブロッカーを出しても間に合わないことが多い。ブロッカーを除去されたり無効化されたりして役に立たなくなる場合もある。

じゃ、どうするんですか?

ウィニーは小型で、しかも大量に場に出る傾向がある。だから、場にあるクリーチャーを全て除去してしまうような全滅呪文を打たれるとカードアドバンテージを失って、動きが止まってしまう事が多い。

そうですね。

次は「大型クリーチャー高速召還」デッキだ。こっちは1体の大型クリーチャーを出すために複数枚のカードを使うことが多い。つまり、相手が出してきた大型のクリーチャーを除去してしまえばやはりカードアドバンテージを失う。多量のマナブーストを用いていることがおおいから、そのマナブーストカードを一掃されるとマナ不足で動きが取れなくなることも有るな。どちらが有効かわからないが、一掃系呪文はかなり効果的だ。特に緑は小型のマナ出しエルフでマナブーストする事が多いからクリーチャー全滅系呪文だけでマナもクリーチャーも壊滅できてかなりいい感じだ。

なるほど。

最後に「ステロイド」だが、これは毎ターンだんだんと大きなクリーチャーが出てくるのが普通だ。おまけに緑のクリーチャー呪文だけでなく、赤の火力呪文も加えていたりするのでクリーチャーを除去するだけだとつらいかもしれないな。これの効果的な対策方法はよくわからん。

ということは最強ですね!?

俺が対策知らないだけだ。しかも俺の使うステロイドはころころ負ける。

・・・お師匠さま〜(汗)

 

4.改善


弱点が分かったから、クリーチャーデッキを改善する方法を考えてみる。

ステロイドの対策方法も分かってないのに改善ですかぁ?

気にするな。ステロイドじゃなく、「ウィニー」と「大型高速召還」の改善方法しか考察しない。

なんだかなぁ。

で、ウィニーも大型高速召還も共通の弱点を持っていた。なんだったか覚えているか?

え〜っと、クリーチャー全滅系の呪文を使われるとつらいって事ですか?

そうだ。全滅系呪文1枚でクリーチャーが2枚以上除去されるとカードアドバンテージが取られてしまうからだ。だったら、除去されなければいい。つまり、「必要以上にクリーチャーを場に出さない」ということだ。

じゃぁ、場に1枚しかクリーチャーを出すなって言うことですか?

ところが、ウィニーも大型高速召還もそうはいっていられない。そんなことをしたらスピードが落ちて確実に負ける。だから、除去される事を怖がって場に出さないということはできない。だったらどうする?

場に出すしかないんだったら、除去させなければいいんじゃないですか?

その通りだ。全滅系の除去呪文さえ使わせなければクリーチャーの数や質で勝てるはずだから、相手の邪魔をすることを考えるんだ。もしもクリーチャーでも負けているんだったら話にならんがな。(笑)

そうですね。(笑)

で、呪文を使わせない方法は2つ有るが、なんだかわかっているか?

マナを破壊することと、手札を破壊することです。

ちゃんと覚えていたか。要するに土地破壊と手札破壊だな。土地破壊は<石の雨><涙の雨><冬の抱擁>なんかで1枚ずつ破壊したり、<ハルマゲドン>で全部壊したりするな。手札破壊は<強迫><強要>なんかで、全滅系呪文を抜き取ってやるんだ。そうすればもう一度全滅系の呪文が使われるまで時間が稼げる。その間に殴り勝つんだな。