第4章 バーンデッキ 

 

1.デッキ構成の基本


「バーンデッキ」っていうのはデッキの中の呪文カードを、ダメージ呪文で満たして、それだけで相手のライフを減らしてしまおうとするデッキだ。ダメージ呪文は赤の呪文が多く、火や炎や熱などをイメージしている名前のカードが多いから火力呪文と呼ばれることも多い。

火力呪文だけで大丈夫なんですか?

火力呪文だけで20点ダメージが与えられるのかという心配なら無用だ。2点のダメージを与えられるカードだけでも10枚使えば相手は焼け死ぬことになる。3点なら7枚、4点なら5枚でOKだ。だからといって大きなダメージ呪文ばかり使うとマナがかかるから、最終的には小さな火力から大きな火力までまんべんなく使うことになるけどな。

それよりもクリーチャーで殴った方が良いんじゃないですか?

クリーチャーは「召還酔い」が有るから攻撃するまでに1ターン余分にかかる。「速攻」を持っているクリーチャーは同じマナコストの火力に比べて1回のダメージが小さいのが普通だな。

ダメージなら火力の方が良いと言うことですか?

その方が1回の効率は良い。ただし結局のところ火力呪文は1回だけの使い切りだから、長引くと何度も攻撃できるクリーチャーの方がダメージは多くなる。だから、バーンデッキは「高速」の理論で組まれていることが多いな。

 

2.長所


火力呪文はインスタントやソーサリーだから、これを防ごうするとなると打ち消し呪文しかない。つまり防ぐ手段が少ないという事が有利な点の1つだ。

そんなに防ぎにくいんですか?

相手がいくらクリーチャーを召還したり、アーティファクトやエンチャントを使って場の優位を獲得しても、それで自分のライフを守れないなら、終わりだろ? バーンデッキは自分の手札やその他いろんなアドバンテージをかなぐり捨ててでもライフのアドバンテージを獲得して、そのまま押し切るデッキだからな。

自分のことはどうでも良いんですか?

はっきり言ってどうでも良い。「相手のライフが0になったときに自分のライフが1でも残っていれば勝ち」という考え方だからな。

あ・・・熱いですね。さすが火力。

まぁな。で、もうひとつ有利な点がデッキの安定性だ。マナコストの小さなカードから大きなカードまでまんべんなくデッキに入れているから、デッキの動きが安定する。これはどのデッキでも必要なことだが、バーンデッキは「相手のライフを0にする」という目的が明確だから、より動きが単純だ。カードのタイプもダメージ呪文で統一されているからよけいにそうなる。

全部の火力呪文を相手にたたき込むわけですね?

おおむねその通りと言っていいだろうな。

 

3.対策


さて、防ぎにくいバーンデッキだが、もちろん対策することは可能だ。

どうやるんですか?

バーンデッキは火力呪文が満載だ。その目的は相手のライフを0にするということだ。だったらライフを0にしなければいい。どんな方法があると思う?

えーっと、どうしましょう?

対策って言うのは、たいていの場合相手と逆のことをすることが多い。つまり相手がライフを減らす呪文を使ってくるなら、ライフを増やす呪文を使うんだ。

なんだ。当たり前じゃないですか。

対策って言うのはだいたいが当たり前だと思うことをやっているもんだ。じゃぁ、回復する以外にもう一つライフを0にしない方法があるが、なんだかわかるか?

相手はダメージ与えてくるんですから、回復しないとライフ減りますよ?

ところがだ。相手のダメージ呪文を無効化してやれば自分のライフはいつまでたっても0にならない。「無効化する」。これが2つ目の方法だ。回復は自分に対して行う対策。無効化は相手に対して行う対策だな。

なるほど。

バーンデッキは赤の呪文で構成されている。そして赤はエンチャントに対して対抗できないという弱点があるから、赤のダメージを無効化するエンチャントを出すだけで完封出来る可能性もある。軽量のダメージ呪文を盛り込んだバーンデッキは手札の消費が激しいから、自分のライフを大きく回復させる呪文を使われたり、それでなくてもライフは20点有るんだから、ある程度喰らうことを覚悟するなら、手札のアドバンテージも取りやすい。そのアドバンテージをライフに変えたりできれば万全だな。

 

4.改善


で、いろいろな短所を持っているバーンデッキだが、弱点を克服するために改善することにしよう。

基本デッキなのに、そんなことして良いんですか?

堅いこと言うな。これも説明のためだ。で、改善方法だが、そのためにはバーンデッキの弱点を知らなくてはならない。バーンデッキの弱点は何だ?

えーと、エンチャントに弱いというところと、すぐに手札が無くなるというところですかねぇ。

その通り。赤だけでエンチャントに対策するのは不可能なので、どうにかしたいなら他の色を混ぜた方が良いだろうな。だがそうするとバーンデッキの有利な点である「高速」「安定」という部分が弱まるから、もしかしたらそういうエンチャントを出される前に焼き殺す方を選んだ方が良いかもしれん。

なんだかなぁ。

もう一つの手札がすぐになくなるという弱点だが、手札がすぐになくなることはバーンデッキでは別に困らない。手札が無くなったときに相手のライフが無くなるように組まれているからだ。手札が無くなって困るのは、手札が無くなっても相手がまだ生きているからだ。

対策したら当然じゃないですか。

だから、手札が足りなくてもダメージを与える手段を持っておくことが必要になるわけだ。そこで、継続したダメージ源を入れてみる。クリーチャーやアーティファクト、エンチャントなどのパーマネント呪文を加えるんだな。

また速度が遅くなりませんか?

もちろん遅くなる。だが、焼き切れなかった後でもダメージを与え続けることが可能だから、どちらがよいとは言えないと思うね。