第6章 戦闘フェイズの詳細 

 

0.前書き


スタックの話に続いて、戦闘フェイズの流れの詳細だ。
第3章でも言ったと思うが、この部分で勝敗が分かれることが多いからトラブルになりやすい。しっかり理解することだ。

いきなり厳しいですね。

まぁな。俺はトラブルが嫌いだ。
せっかくゲームをやるんだから、楽しくないと意味がないだろ。過酷な対戦で苦しいっていうのはむしろ楽しいが、ルール上のトラブルでイライラするのは勘弁してほしいな。

苦しいのが楽しいんですか・・・

その辺は主観の違いだから、議論はしない。
苦しみの中に楽しさを見つけられることも強さの1つだと俺は信じている。ただそれだけだ。
もちろん愉快な対戦も大好きだけどな。

なーんかキザなこといってますね。

ほっとけ。
で、とりあえず第3章にも説明した、ターンの流れの表をもう一度載せておく。今回は戦闘フェイズのところを注目してくれ。

相手のターン終了
自分のターン開始
開始フェイズ アンタップ × ×
アップキープ ×
ドロー ×
メインフェイズ(戦闘前)  
戦闘フェイズ 戦闘開始 ×
攻撃クリーチャー指定 ×
ブロッククリーチャー指定 ×
戦闘ダメージ ×
戦闘終了 ×
メインフェイズ(戦闘後)  
終了フェイズ ターン終了 ×
クリンナップ × ×
自分のターン終了
相手のターン開始

 

1.戦闘開始ステップ


ここでする事は「攻撃宣言」だ。
「攻撃」でも「アタック」でもいいが、相手に「これから攻撃しますがよろしいですか?」ということを言うわけだ。

え・・・どうしてですか?

相手にインスタントを使うタイミングを与えるためだ。
スタックのところで徹底的に言ったと思うが、相手もインスタントを使う事がある。だから、その機会を与えなくてはならない。

なるほど。

 1.攻撃を宣言する
 2.インスタントを使う(優先者)
 3.優先権を譲る
 4.双方とも新しいスタックを積まなければ、1つだけ解決。

つまり、攻撃宣言もスタックに積まれる効果の1つだと思っていて間違いない。だから、攻撃宣言をしたあとは絶対に戦闘フェイズに入ってしまい、戦闘が終わるまでインスタント以外の呪文を使うタイミングはなくなるわけだ。

そう考えるとスタックで統一されていい感じですね。

最初はちょっとややこしいけどな。
これは他のフェイズやステップでも同じ考えが通用するので、重要な考え方かもしれないな。

 

2.攻撃クリーチャー指定ステップ


戦闘フェイズに入ったら次は攻撃クリーチャー指定ステップだ。どのクリーチャーを攻撃に差し向けるのか相手に宣言するところだな。ちなみに、相手に向かって攻撃するのであって、相手のクリーチャーを直接狙うことは出来ない。遊○王とは違うから気をつけるように。

で、指定方法はどうやるんですか?

攻撃するクリーチャーを選んで、攻撃するために必要なコストを支払う。たいていの場合はタップするだけだが、他に何らかのコストがかかる場合にはそれも同時に支払う。もちろん、攻撃に参加してもタップしないというクリーチャーならタップのコストは支払わなくても良いけどな。で、攻撃クリーチャーに指定できるものは「召還酔い」にかかっていないもので、アンタップ状態のものだけだ。

召還酔いってなんですか?

召還酔いっていうのは、クリーチャーの状態のことを表しているんだ。クリーチャーは自分のターンの最初から今までとぎれることなくコントロールしていないと、攻撃したりタップしたりする能力が使えない。たいていの場合は召還したターンにこの状態になるから召還酔いという名前が付いたんだが、別に召還じゃなくても、コントロールがとぎれたら召還酔いになる。今はもう無い用語なんだが通りが良いので今でも残っているんだ。<速攻>は、これの例外を作るための能力だな。

へぇ・・・
で、これだけですか?

それだけだ。もちろん、ここでもインスタントでスタックが積めるってことも忘れちゃダメだぞ。

 

3.ブロッククリーチャー指定ステップ


攻撃クリーチャーが決まったら、今度はブロッククリーチャーの割り振りの決定だ。どのクリーチャーでどれをブロックするか相手に宣言するところだな。

どうやるんですか?

単に、どれでどれをブロックするか言うだけで良い。攻撃と違ってタップはしないから要注意だ。
ブロッククリーチャーの指定のときにコストがかかる場合もあるが、これも宣言と同時に支払う事になる。

召還酔いは?

お。攻撃指定の話をちゃんと覚えてるみたいだな。
ブロック指定のときは攻撃指定と違って、召還酔いでもブロックに参加できる。ブロックに参加するのに必要なのはアンタップ状態だということだけだ。もちろん、ブロックができないクリーチャーはブロックできないけどな。

<飛行>とか<〜渡り>ですね。

そういうこと。
もう一つ重要なことがある。ブロッククリーチャーは複数で1体のクリーチャーをブロックできると言うことだ。複数の小型クリーチャーが寄り集まって大型クリーチャーをブロックして相打ちに持ち込んだりすることも可能な訳だ。

1体のブロッククリーチャーで複数の攻撃クリーチャーをブロックできないんですか?

そんなコトしたら、1体の強力なクリーチャーに完封されちまうだろ。それは無理だよ。(注:もちろん、それができるクリーチャーもいます。輝きの壁(UD)などがその例です)
で、もちろんここでもスタックが積める。

 

4.1 戦闘ダメージステップ


戦闘ダメージステップと書いてあるが、戦闘ダメージを与えるのはこのステップの最後だな。

何かあるんですか?

もちろん、スタックを積むんだよ。
ここで戦闘の結果が左右されて、それがそのまま勝敗につながることも珍しくない。MTGでもっとも面白いところの1つだろうな。

自分のクリーチャーを強化したり、相手のクリーチャーを弱くしたりするんですね。

もっと直接、除去したりもするだろうけどな。とにかく、自分が有利になるためにいろいろ使うことになるだろうよ。

で、インスタントを使い終わりました。

そうしたら、今度はダメージ応酬だが、一言「ダメージ応酬に入って良いですか?」と聞くべきかもな。いつもというわけじゃないが、勝負どころでは、こういう気配りがあった方がトラブルが避けられる。

慎重ですね。

俺は、トラブルが嫌いだ。
で、もちろんダメージもスタックに積むことになる。どのクリーチャーがどれに対してどれだけのダメージを与えるか、この時点で全て決めておく。複数のクリーチャーにブロックされているときはそれらに自由に割り振って良い。

1匹だけ集中攻撃でも良いんですか?

もちろんOKだ。
ちなみに、ダメージを与えることが出来るのは戦闘に参加しているクリーチャーだけだ。再生して戦闘から取り除かれたり、除去されたりしたクリーチャーは戦闘ダメージを与えない。タップ状態になっただけならOKだ。
もう一ついうと、ブロッククリーチャーを除去しても、ブロックされたクリーチャーがブロックされなかった事にはならないから要注意だ。トランプルがあるなら別だけどな。

で、ダメージが入るわけですね。

そうだと言いたいが、実は違う。スタックに積んだのはダメージの割り振りだけであり、ダメージが解決されるのはダメージ応酬のスタックが解決されたときだ。

ということは・・・

もちろん、スタックが積める。

やっぱり?

当然だ。ダメージが割り振られたあとに使った方が効率がいい呪文や能力もあるからな。ここでスタックを積むことも重要だぞ。たいていの場合、クリーチャーを護るものを使うことになるな。たとえば、

<再生> クリーチャーを再生させる
<ダメージ軽減> うけるダメージを少なくする
<巨大化> ターン終了まで+3/+3
<送還> クリーチャー1体を手札に戻す

とかがおもなところかもな。
ここでも注意だが、スタックにダメージが積まれたあとでクリーチャーがいなくなったり、パワーが変化しても、与えるはずのダメージが変わるわけではないと言うことだ。

ということは、ダメージをスタックに乗せる前にパワーを上げないと意味がないということですか?

そういうことになる。
逆にタフネスをあげるのはダメージを割り振ったあとでも遅くないというわけだな。

その方がいくつタフネスをあげるべきなのかわかりますからね。

 

4.2 スタック活用クリーチャー


で。戦闘ダメージステップのスタックを理解するのにちょうど良いクリーチャーがいる。<変異種>だ。(2000年11月以降はスタンダード落ちします) こいつの能力はちょっとすごい。

<変異種> 3青青 3/3
 青:ターン終了まで飛行を得る
 青:アンタップする
 青:ターン終了まで対象にならない
 1:ターン終了まで+1/−1の修正を得る
 1:ターン終了まで−1/+1の修正を得る

とまぁ、いろんな能力を持っているが、今回説明するのは下の2つだ。両方とも、1マナを使うとパワーかタフネスのどちらかが上がり、どちらかが下がるということになっている。

そうですね。

ここで、さっきのスタックルールを使うと、こいつは見た目以上に強力となる。簡単のためにマナはいくらでもあると言うことにしようか。

はい。

たとえば相手が5/5のクリーチャーで攻撃してきたとしよう。お前ならどうする?

変異種は3/3ですよね? このままだとやられちゃうんで、ブロックしないです。

そう思うだろう?だが、これがちがう。これはもちろんブロックするんだ。この戦闘は相手が何もしなければ100%勝てる。

ほえ?

やり方はこうだ。まず、ブロックする。
そのあと、2マナ使って+2/−2して、変異種を5/1にするんだ。

このままだと相打ちですよ?

まぁまて。 そのあと戦闘ダメージがスタックにのるよな。そこでやることがある。今度は5マナ使ってタフネスをあげるんだ。すると変異種は0/6のクリーチャーとなる。相手から受ける予定のダメージは5点だから、スタックが解決してダメージをうけても生き残る。相手のクリーチャーは5点喰らって死ぬがな。

・・・ずるくないですか?

ここがスタックの不思議なところだな。
<変異種>はここのスタックが理解できないと使いこなせないちょっと難しいクリーチャーだが、スタックを理解するためにはちょうど良いと思うね。
マナの使い方とかも難しくておもしろいしな。他の能力もいつ使うべきなのか考えてみると良いぞ。

 

5.戦闘終了ステップ


戦闘ダメージも与え終わって、メインフェイズに戻る前に何か起こるかもしれない。それを解決するのが戦闘終了ステップだ。

何か起こるんですか?

普通は何も起きないが、墓地に行ったときに効果を発揮するクリーチャーなんかがあると、その効果がスタックにのるな。

またスタックですか?

MTGとスタックは切っても切り離せないぞ。スタックを制するものMTGを制すとも言うしな。

言いません。

・・・ま、それはおいといてだ。
そういう効果が起きてスタックが積まれれば、双方ともにインスタントでスタックを積むことが出来る。もしも何も起きなければそのままメインに復帰する。スタックを積むタイミングは無い。

『何かあったらスタックが積める』んですね。

そういうことだ。
これはいつでも適用されるから覚えておいた方がいいな。